観測装置について知ろう(アメダス)

災害に備えよう

防災のことを考えるにはどんな気象観測がされているかを知るのもよいかと思います。気象観測は,気象庁をはじめ,国土交通省,県や市の自治体,鉄道会社などいろいろなところがやっているので,気を付けてみるといろいろなところで観測装置を目にすることができます。
まずは,代表的な観測網であるアメダスの観測装置について説明し,街中で見かけた観測装置を紹介したいと思います。

アメダス(愛知県愛西)

皆さんはアメダスを知っていますか? 天気予報でおなじみですよね。では,実際に観測しているところを見たことがある方はどれくらいいますでしょうか? きっとほとんどいらっしゃらないのではないかと思います。
アメダスは観測点によって観測する項目が異なり,雨量だけを測っているというようなところもあります。私が見に行ったことのある愛知県の愛西では以下の項目を測定しています。
 ・気温 ・降水量 ・風向 ・風速 ・日照時間 ・湿度
観測点の海面からの高さは5mです。地面からの計測器の高さは,風速計10.4m,温度計1.5mです。
参考)https://kisho-tsuho.com/amedas_point_id_51031.html#t_data

観測点の概観と各計測器の拡大写真を下の写真に示します。風向風速計および日照計は柱の高いところに設置されています。風向風速計は風見鶏みたいで,直感的にどのように測定しているかわかりやすいです。温度計は,ファン付きの通風筒の中に設置され,通風速度4~7m/sの風を筒の下から吸って上から吐き出しています。設置高さ1.5mというのは通風筒の吸気口高さです。通風筒により直射日光の影響など,外乱が入ることを防止しています。
雨量計は転倒ます型です。受水口径20cmの円筒が垂直方向に立てて設置してあり,そこに入った雨をマス(容器)に貯めます。マスに雨の量で0.5mm分の水が貯まると,マスは重さによって傾いき,もう一つの空のマスに切り替わります。この時,マスに貯まっていた水は排出され,マスは空となって次に貯める準備をします。マスが1回動くと0.5mmの雨なので,動いた回数をカウントして雨量を求めます。
このため,測定する雨量は0.5mm刻みです。20cmの受水筒の外側にステンレス製の円筒板が設置してありますが,これは風の影響を抑えるための対策です。

アメダス 愛西

こんなところにも雨量計

雨が降って影響を受けるものといえば電車です。電車の駅にも雨量計があります。最近は雨雲レーダの活用も増えてきているかと思いますが,雨量計も活躍しています。下の写真に示すようにホームの片隅とか,駅舎の屋根などで見かけます。雨量規制で電車が止まると辛いものがありますが,是非,安全運航で行ってほしいと思います。

駅の雨量計

アメダスのことを少しは理解いただけたでしょうか?
引き続き,防災関係の情報をアップしていきます。お楽しみに。

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