薄明光線・反薄明光線

あれこれ

薄明を辞書で調べると,「日の出,日没前後の薄暗い時間帯を表す」とあります。
参考)https://www.weblio.jp/content/crepuscular
薄明光線とはそのような時間帯に現れる光線(光の帯)と私は理解しています。一般的には,天使のはしごなども含まれるようですが,イメージ的にはなぜそれが「薄明」の中に入るのかわかりにくいと感じます。今回はそんな薄明光線と反薄明光線について見ていきましょう。

薄明光線

薄明光線

薄明の時間帯に太陽の側の空に現れた光の筋(帯)です。私の観測しているところは東側が開けているので,朝日の写真になります。5枚示します。

1枚目の写真はきれいな影の帯が1本,空の真ん中を通っています(2016年10月29日撮影)。太陽に近い側に雲があり,それが光を遮っているものと思われます。

薄明光線

2枚目の写真は真ん中に暗い光の筋,その両側に明るい光の筋が見えます(2019年10月26日撮影)。山際の雲が朝焼けで赤くなり,そこから光の筋が伸びています。

薄明光線

3枚目はめぼしい雲がほとんどない空に見えた薄明光線です(2023年10月24日撮影)。光の筋を作るようなものは見えないのですが,どのくらい遠くにそれがあるのか見に行きたくなります。また,上の写真と日時が近いので太陽の昇る位置はほとんど同じと考えられますが,上の写真の影の帯は右側へ,下の写真のそれは左側に伸びています。写真の下の方に島が見えていますが,島の位置を合わせて光の方向に線を引いてみると太陽がどのあたりから昇るのか見当が付きそうです。

薄明光線

4枚目は太陽が昇っており,光の影の筋を作り出す雲が見えています(2017年1月13日撮影)。

薄明光線

5枚目は朝焼けの赤が最もきれいです(2018年1月7日撮影)。そこから広めの影の帯が何本か伸びています。

薄明光線

反薄明光線

最後に反薄明光線を見てみましょう。なかなかお目にかかることができず,この1枚が私の唯一のコレクションです(2017年7月11日 19時07分撮影)。夕方に東の空を撮影しています。太陽はこの写真の反対側にあります。光の帯が太陽と反対側に伸びているのですが,光の帯の幅は遠くなるほど狭く見えるので写真で撮るとこんな感じに見えます。

反薄明光線

まとめ

薄明の時間帯に作り出される光の筋(帯),薄明光線・反薄明光線はいかがだったでしょうか? 今回お見せした写真の現象は,明るい光と暗い光のコントラストがあまりないので,気を付けていないと見逃してしまうことも多いと思います。また,反薄明光線はレアな現象で狙って撮るということもなかなかできず,カメラをいつも持ち歩いて,その現れる時間帯に空の開けた屋外にいることが必要になります。働いていると毎日そのような条件を作ることも難しいと思います。ですが,回数を重ねればまた会うこともできますので,これからも写真のコレクションを増やしていきたいと思います。

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