環水平アーク

あれこれ

環天頂アークは六角形の平板状の氷の粒で,太陽より天頂側にか46°くらい離れたところにできたU字の虹みたいなものでした。それに対し,太陽の下側に46°離れたところにできるのが環水平アークです。環天頂アークとは上下が逆さまの関係になります。六角形の氷の粒を通過する光の経路は以下のような関係になります。

  • 環天頂アーク:六角平板の上面から入り→側面から出る
  • 幻日:六角平板の側面から入り→側面から出る
  • 環水平アーク:六角平板の側面から入って→底面から出る

また,太陽高度が58°以上ないと環水平アークは現れないので,今回も各写真の太陽高度を示します。

内暈と環水平アーク

下の写真(2020年5月30日 10時24分撮影)は太陽高度67.5°です。太陽高度が68°のときに環水平アークは最も明るくなるので,まさにその一番明るくなるタイミングに近い時間帯に現れたものです。内暈と環水平アークがきれいです。

環水平アークと三河大島

つぎの写真(2020年5月5日 10時19分撮影)は太陽高度63°です。山のすぐ上に環水平アークが出ています。

内暈と環水平アーク

彩雲ではなく環水平アークです

最後の写真(2023年5月3日 11時41分撮影)は太陽高度70.6°です。雲が空の一部分にしかないので,雲の一部が彩雲のように色付いています。色の分布と,雲と太陽の位置関係から環水平アークだということがわかります。環水平アークが彩雲に間違われたり,その逆であったりということはよくあります。色付いた雲の状況をみて判断するようにしましょう。

彩雲ではなく環水平アークです

幻日,環天頂アーク,環水平アークと見てきました。これらは六角形の平板状の氷の粒が水平姿勢で空気中をふわふわ漂っているという同じ条件で見えるものです。セットで理解するとわかりやすいと思います。また,環天頂アークと環水平アークはきれいに色付くのでとてもきれいです。皆さんも是非見つけてみてください。

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