2024年10月25日に三ヶ根山に登り,アサギマダラちゃんに会いに行ってきました。林道を通り頂上まで行くのですが,林道沿いには1週間前にはほとんど咲いていなかったアザミがたくさん咲いていました。アサギマダラはアザミが大好きです。下の写真に示すようにたくさんのアサギマダラがアザミの花にとまり,熱心に蜜を吸っていました。
そこに潜む危険
三ヶ根山の頂上にはフジバカマがたくさん咲いているところがあり,そこでアサギマダラに会うことができます。この日(2024年10月25日)も下の写真に示すようにたくさんのアサギマダラが来ていました。写真には何頭写っているかわかりますか? 私は7頭見つけることができました。
ところがそこにアサギマダラちゃんを食べようと狙うものが潜んでいました。下の写真に写っていますがわかりますか? フジバカマの花影に潜み,そこにやってきたアサギマダラを捕まえようと息をひそめています。
潜んでいるのは下の写真に示すカマキリでした。フジバカマの葉っぱの緑の中に緑色の体のカマキリが潜んでいるとその存在になかなか気付きません。
カマキリの下の地面にはアサギマダラの無残な姿
カマキリの上にあるフジバカマの花にアサギマダラが来ると,あ―無情,アサギマダラちゃんの旅がここで終わってしまうことがあります。カマキリのいるところの下の地面を見ると,アサギマダラの羽が静かに横たわっていました。生きていれば空も飛べたはずなのに,アサギマダラの無念と自然の摂理を強く感じた瞬間でした。「アサギマダラちゃん,カマキリにも気を付けてね」と私は心の中で思いました。
アサギマダラの無念を思いつつ,遺羽について調べてみました。羽を家に持ち帰り,スキャナで撮影しました。2枚の羽がありましたが,下の写真に示すように2枚とも頭に近い側の羽(前翅)で,一部欠損がありますが,もともとは同じくらいのサイズだったようです。このことから,犠牲になったのは1頭だったと推定します。ただ,後ろ側の羽が見当たりませんでしたので,その点は不明です。
森の中を飛ぶアサギマダラ
いまはアサギマダラがたくさん飛来しているし,林道にアザミなどの花が咲いているので,林道を歩いているとたくさんのアサギマダラに会うことができます。しかし,林道には蜘蛛の巣がたくさんあるので,アサギマダラちゃんが引っかからないように,こちらも気を付けてもらいたいです。下の写真は林道で見かけたアサギマダラで,まさに蜘蛛の巣の近くを飛行していました。あぶない,あぶない。
また,アサギマダラは音もなくふわふわ飛んでいるので,私はそれを森の妖精のように感じます。そんな妖精たちと静かな森の中で戯れることができることは幸せなことだと思います。もうすぐ会えなくなりますが,彼ら・彼女らの旅の安全を願ってやみません。