2025年2月1日は東海地方に南岸低気圧が接近しつつありました。午前中は青空が広がり風も弱く,空気は冷たいですが穏やかな天候でした。上空には低気圧からの湿った空気が入り込みつつあり,そこにできた雲が美しい彩雲を見せてくれました。今回は,その彩雲を紹介します。
彩雲を演出してくれた雲
下の写真(2025年2月1日 10時16分撮影,場所:本宮山頂上)は,その後彩雲を演出してくれることになる雲の塊を示します。縞々の雲とその右側にある雲が成長しながら太陽の近くに移動しました。そして,彩雲のショーを見せてくれました。

下の写真は彩雲が見え始めたときのものです(10時24分撮影)。縞々の雲がだいぶ太くなり,その縁のところが色ついています。

このあと,様々な彩雲が現れました。順番に見ていきましょう。
いろいろな彩雲
太陽に近い側の雲の縁にきれいな虹色が現れました(下の写真)。写真の上側に太陽の光の筋が写っており,太陽に近いところで虹色が現れていることがわかると思います。太陽と雲の縁の距離がもっとあれば,環水平アークなのではないかといわれるくらいきれいな虹色です。しかし,環水平アークの色の分布は太陽に近い側が赤色なのに対し,見えているものは太陽から遠い側が赤色になっており,違うものだとわかります。

彩雲の部分を拡大してみてみましょう。紫・青・緑・黄・橙・赤の6色を確認できます。色およびその並びが虹と同じです。

つぎは雲の縁に広がった彩雲です。下の写真は上の写真と異なり,雲の縁全体にわたって色付いています。

最後に,雲全体に広がった彩雲を3枚の写真で紹介します。以前,「しあわせをよぶ彩雲」(しあわせをよぶ彩雲・光環 | ふわっとサイエンス)という記事を掲載しましたが,彩雲はいつ見ても「何か良いことがあるかも」と感じさせてくれます。



まとめ
彩雲は大気光学現象の中でも,比較的出会う機会の多いものですが,きれいな彩雲に会うことはなかなかありません。今回,ここに紹介したきれいな写真を撮影できたことは大変ラッキーでした。今後もカメラを持って街に出かけ,いろいろなものを撮影し紹介していきます。