雪の日に自然とたわむれる

あれこれ

今年の冬,これまで雪のない本宮山に登ってきましたが,ようやく雪の積もった本宮山に登ることができました(2025年2月23日)。雪が積もるということは寒気が流入しているということでもあり,雪が積もり寒い山ではいつもと違う楽しみがたくさんあります。例えば,最初の写真や下の写真では雪についた動物の足跡を見ることができます。林道に雪がうっすらとつもり,そこを動物が歩きました。2枚の写真に写る足跡は形が異なり,違う動物であることがわかります。

今回は,そんな日に見つけたいろいろを紹介します。

動物の足跡

森の中

森の中を歩いたら,沢筋の石の上にうっすらと雪が積もっていました。今回たどった三本杉を通るルートではすれ違う人もなく,人によって雪が荒らされることもほとんどありません。

うっすらと積もった雪

雪が苔の上に積もっていました。雪が降ってから少し時間が経っているので,雪の粒が少し大きな塊を形成しています。

苔の上に積もった雪

雪の表面が太陽の光を反射してきれいに光っていました。接写すると光には青・黄・赤といろいろな色があることがわかります。氷か水滴で反射したときに分光したものと思われます。

雪による光の反射,光に色がついて見えます

氷の造形

氷の造形にも感動します。流水の近くに透明な玉のような氷が重なっています。流れる水がはねて周りに雫が飛び,それが積み重なってこのような形になったと思われます。

流水が作った透明な氷の造形

小川にできたつららも個性的です。よくあるつららは下の写真の左側にあるような「すらっと」したものですが,水の飛び跳ねた雫が当たる場所では,写真の右側にあるような「ごつごつ」したつららとなっています。

流水が作ったつらら

雪の解け残り

下の写真は本宮山の頂上で撮影しました。電車のレールのように,雪が平行に2本,線状に溶けずに残っています。不思議な残り方をするものだと思いながらよく見ると,電線の影がこのような風景を作り出していることがわかりました。電線の影は太陽の移動とともに場所が変化していくと思うのですが,どうやったらこのような雪の残り方をするのでしょうか? 不思議でなりません。

電線の影で作られた線路のような雪のの残り方

旗雲

最後は,雪とか寒いとかにあまり関係ありませんが,本宮山から見た富士山に旗雲ができていたので紹介します。北西風が独立峰である富士山を超えるとき,富士山の風下側で北西風が剥離し,空気を吸い上げることで上昇気流が生じ,雲がわいているようです(下記参考文献を参照ください)。

https://dl.ndl.go.jp/view/prepareDownload?itemId=info%3Andljp%2Fpid%2F10588854&contentNo=1
http://xn--arukazan-hp3g.jp/endo/fuji-p/cap-cloud.html#suiage

撮影したのは2025年2月23日の11:00頃です。このときの気象衛星「ひまわり」の可視画像で確認しましたが,この日の雲はそれほど長くはためいているのではなく,富士山から離れたら消えてしまっていたようです。

条件によっては旗雲が長くたなびくこともあります。以前,富士山の東側にある裾野市に行ったことがありますが,車でその近くに行くと急に霧が出てきてびっくりしたことを思い出しました。

富士山の旗雲,山旗雲

まとめ

たくさん雪が降って雪崩が起きるような条件では雪山に入るのは怖いですが,少し積もった程度の山なら,それなりの装備は必要ですが雪山の経験がなくても登ることができます。雪がないときには考えられないような楽しい風景に出会うことができます。いろいろなものを探しながら山を歩くのはこの上のない喜びです。

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