自動車用トンネルの安全設備

開通前の自動車専用道路 災害に備えよう

開通前の三遠南信自動車道のトンネルを見学しました。自動車専用道路のトンネルをじっくり見る機会はなかなかないので,今回はトンネルの安全設備を中心に安全走行確保のための工夫を見ていきましょう。

路面および側壁

下の写真は開通前のトンネル内部を撮影したものです。路面にはコンクリート舗装がされています。路面に近付いてみると自動車の走行する方向と垂直な方向に細い筋が入れられ,スリップ防止の処置がされていることがわかります。道路ではアスファルト舗装がよく用いられますが,トンネルでコンクリート舗装が用いられる理由は以下の理由からです。
参考)トンネルや料金所 なぜ路面が白いのか? コンクリート舗装を選ぶ背景 – 乗りものニュース

  1. 耐久性が高く補修の回数を減らせる:トンネル内を補修するとき交通規制をかけると迂回路確保などの難しさが通常の区間より高い
  2. コンクリートは明るい色なので視認性が良い

また,視認性を向上するため側壁は白く塗装されています。塗装の表面は比較的つるつるで汚れが付きにくなっているようです。

センターラインのところを見ると.レーンディバイダ(車線分離標)があり,ラバーポールが立っています。これは,この道路が片側1車線の対面通行区間だからです。
参考)車線分離標 | 日本視線誘導標協会
車道の外側には白い車道外側線が引かれ,等間隔に突起が設けられています。自動車が脇にそれてこの線を踏むとタイヤから音が伝わってドライバに知らせてくれます。

自動車専用道路のトンネル内の様子
自動車専用道路のトンネル側壁

壁面に取り付けられた各種設備

天井の壁面を見るとLED照明があります。落下防止のためボルト固定に加えワイヤー固定もされています。

トンネルの照明装置(LED)

天井にはジェットファンも付いています。通常時の換気や火災時の排煙で活躍します。
参考)【くるま問答】高速道路のトンネル天井にあるファン、ジェットファンは何のためにあるの?

トンネルのジェットファン

通行状況をモニタするカメラがあります。カメラの配線は側壁にあるHD簡易型IPカメラ装置用機側装置のボックスにつながっています。

トンネルの監視カメラ

消火栓・非常電話

側壁には消火栓・消火器・非常電話の設備もあります。巡視用の通路がこれらの装置の前にありますが,車道からこれらの装置にアクセスできるようにステップがあったり通路の柵が途切れていたりします。

トンネルの消火設備と非常電話

非常電話には立派な電話ボックスを備えたものもあります。

トンネル内の非常電話ボックス

携帯電話の電波確保

トンネル入口付近の天井に下の写真に示すものが取り付けられていました。真ん中の装置の銘板に「CRF-6002形N RF出力子機」と記載されています。トンネル外に携帯電話の基地局があり,そこにあるRF光変換親機とトンネル内の子機を光ケーブルで接続し,トンネル内で携帯電話がつながるようにしています。機器の固定については,落下しないようにボルトに加えワイヤーでも行われています。
参考)トンネルや地下でもなぜ「つながる」?JMCIAの存在 | JP-TOWER

トンネル内のRGF出力子機

まとめ

トンネル内の安全走行に関する設備を見てきました。メンテナンスを考えた設備の工夫や天井にあるものの落下防止対策など,普段自動車で通過するときには気付かないようなことがありました。今後,これらの設備を目にする機会があれば「こんな工夫をされているのだな」と思い出していただけると嬉しいです。

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