天気図に梅雨前線があらわれ,沖縄の地方では梅雨入りとなりました。三河のあたりでは初夏となり季節の移ろいを感じさせてくれるものが目に入ります。そこで,2点ほど季節の話題として取り上げます。
ツバメの巣
街を歩いているとツバメの巣を見かけることがあります。愛知環状線(電車)の中岡崎駅では,改札口を入ったところの防犯カメラの上にツバメが巣を作っています。駅員さんが巣の様子を写真に撮り,いまどんな様子かを掲示してくれています。昨年も同じところに巣を作っていましたが,いつもそこを通るときに楽しい気分になります。
本宮山に登りに行けば,そのふもとにあるウォーキングセンター(休憩所)にツバメの巣があります(下の写真,2024年5月2日撮影)。人に慣れているので,近づいても逃げるようなことはありません。かわいいものです。
ツバメのコロニー
また別の日,ツバメがとてもたくさん飛んでいる場面に遭遇したので,「なんでこんなに飛んでいるのか?」と不思議に思いツバメの後を一生懸命つけて行きました。すると,彼らは下の写真に示す橋の下に入っていきました。
干潮の時間帯に橋の下に行き見上げてみると,おびただしい数のツバメの巣がありました(下の写真,2024年5月22日撮影)。写真には5個ほど写っていますが,数えてみると全部で20個以上の巣がありました。ツバメは緩やかなコロニーを作るみたいで,まさにこの場所がコロニーでした。
参考)https://www.tsubame-map.jp/%E3%83%84%E3%83%90%E3%83%A1%E5%9B%B3%E9%91%91/loose_colony
巣をよく見ると本宮山で見たツバメとは,巣の形が違うようです。本宮山の方は上が解放されていたのに対し,こちらは上まで巣の壁があり,横側に出入口を備えています。巣の形からするとイワツバメかもしれません。
参考)https://www.advan-group.co.jp/times/tsubame_syurui_nihon/
巣が地上からかなり高いところにあってよく見えないことや,ツバメの飛ぶスピードが速すぎてツバメの個体をゆっくり観察できないので,私としてはツバメの特定には至っておりません。とにかく,ツバメが乱舞する中を歩いているととても気持ちがいいものです。毎年ここにきて,コロニーを作ってもらいたいと思います。
麦秋
つぎは麦秋についてです。米については,いまが田植えの最盛期で,田んぼに水がはられ,次々と田植えが行われています。それに対し,麦畑では下の写真(2024年5月23日撮影)のように,まるで秋のような景色となっています。これを麦秋(ばくしゅう)といいます。昔,小津安二郎監督がこのタイトルで映画を撮影されたので,この言葉を知っている方も多いかと思います。しかし,都会に住んでいると麦畑がないので,どんなものかイメージすることができないという方も多いのではないでしょうか。麦畑を渡るそよ風を感じながら,この景色を堪能するととても豊かな気分になります。ご覧になったことのない方は,是非一度見てみるとよいと思います。
今回は初夏の話題をふたつお届けしました。ツバメのヒナも順調に育ち,もうすぐ巣立ちの時期が来るでしょう。麦畑では収穫が始まり,麦たちは皆さんの胃袋に届くことと思います。これから,梅雨の時期を迎えますが,清々しい梅雨の前のいま,自然を感じ楽しい時間を過ごせることを願っています。