内暈が現れるということは,上空が湿っているということです。上空が湿っているということは飛行機雲が現れるチャンスです。今回は,内暈と飛行機雲の共演を見ていきましょう。
内暈のクローズアップ
下の写真は内暈の一部を拡大して撮影したものです(2024年2月4日撮影)。内暈の内側が赤っぽく色付いているのがよくわかります。飛行機雲は内暈に寄り添って伸びています。また,内暈が現れている雲に飛行機雲の影が映っています。このことから,飛行機雲はこの薄い雲より上にあると判断できます。
内暈と飛行機雲のある風景
下の写真(2019年2月24日 8時31分撮影)は,朝方に現れた内暈です。観測点の上空は東京と西日本をつなぐ飛行ルートとなっており,そこを通る飛行機が作った飛行機雲が見えています。
こちらは夕方です(2024年6月11日 17時50分撮影)。飛行機雲と太陽がつながれているようなショットが撮れました。こちらも,飛行機雲の影が内暈を作る雲に投影されています。
円形状の内暈と飛行機雲
つぎの写真(2024年5月21日撮影)には,いろいろな形の飛行機雲が写っています。太陽の近くには今まさに飛んでいる飛行機,太陽の下側には2本の飛行機雲があります。2本の飛行機雲も同じ形ではなく,下側のものには本ブログの「飛行機雲から自然の雲へ」で示した「小葉状雲」が見られます。
下の写真(2020年5月5日撮影)は内暈の中心をちょうど飛行機雲が貫きました。ギリシャ文字「Φ」の出来上がりです。
こちらの写真(2022年3月21日撮影)もきれいに「Φ」ができたと思ったら,もう1本飛行機雲ができました。雲が比較的厚く太陽を隠さなくてもきれいな写真が撮れました。
下の写真(2020年5月30日撮影)は「Φ」の線が少し中心からずれました。
最後はこれでもかというくらい飛行機雲が写っている写真です(2022年5月5日撮影)。太陽の位置と飛行ルートがちょうど同じようなところに来ていたおかげで撮れた写真です。
まとめ
内暈と飛行機雲がコラボした「Φ」の字はまさに自然と人間が協力して作った芸術作品だと思います。飛行機雲は風に流され,それはすぐに形を変えてしまいますが,そのようなものを写真に残せると幸せな気分になります。是非皆さんも空を見上げて,そんな芸術作品を見つけてみてはいかがでしょうか。