羽を近くで見ると・・・
アサギマダラを見ていたらいろいろ知りたくなりました。そこで,羽にぐっと近づいて接写しました(2024年10月25日撮影)。羽は少し透き通った浅葱色です。そこに小さな鱗粉が付いているのがわかります。アサギマダラは他の蝶に比べ鱗粉が少ないと言われいます。
参考)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B5%E3%82%AE%E3%83%9E%E3%83%80%E3%83%A9
鱗粉が少ないので油性マジックで羽にマーキングすることも容易で,渡りのルートを研究するためにマーキングがされています。
浅葱色の羽に光を透かして見ると下の写真のように見えます。透き通った光で見る色は浅葱色の補色である茶色っぽい色で見えます。
羽の形
アサギマダラの羽の形の特徴をはっきりさせるために,他の蝶と並べてみました。また,花にとまった姿も見てみます。羽はカラスアゲハなどに比べ外周部の突起が少なく,どこかにぶつけたときに壊れやすいような弱点がないように見えます。
花にとまり羽を閉じた状態を見ると,アサギマダラの体は羽に挟まれて隠れています。これに対しカラスアゲハなどは羽を閉じると胴体が羽の外に出ています。胴体と羽との関係が少し違うようです。これが飛翔能力の違いとして明らかにできればとても嬉しいのですが,それは今後の課題です。
最近の研究より
最近の研究によると蝶の羽には放熱機能やセンシング機能が備わっていることがわかってきました。アサギマダラの例ではありませんが,アサギマダラも同様な機能を備えている可能性があります。
参考)https://gigazine.net/news/20200129-butterflies-wings-heat/
https://www.flir.jp/discover/rd-science/thermal-imaging-lets-researchers-see-beyond-the-surface-of-butterfly-wings/
私の推測ですが,最近のサーモグラフィは以前に比べ高速度で撮影したり,空間分解能が高くなって来たりして,動いている蝶の羽の様子や,羽の細かい観察が可能になったことが,このような成果につながっているように思います。また,生物模倣のロボット技術の関心が高くなっていることも影響しているかもしれません。
また,高速後カメラで撮影したアサギマダラの飛び方もネットに出ています。
参考)https://www.youtube.com/watch?v=Y-IVcPBdkzE
これらを参考にして,自分でもより深くアサギマダラのことをもっと理解したいです。
何かわかったらブログにアップします。