三河湾にはいろいろな鳥がいます。渥美半島と知多半島に囲まれているので波は比較的穏やかで,砂浜もあります。そのため,鳥たちが暮らすにはちょうどいいようです。海辺で多くの鳥を見ることができます。今回は,そんな鳥たちの中から「ユリカモメ」を紹介します。

いろいろな顔のユリカモメ
「ユリカモメ」といえば,東京の交通システムで有名です。名前は聞いたことがある方が多いと思いますが,実際にどんな鳥か知っている方はどのくらいいますか? 下の写真はユリカモメの写真です。白い胴体に灰色の翼で,よくあるカモメのイメージそのままです。しかし,写っている3羽の顔が白色や灰色のものがいます。

ほかのユリカモメも見てみましょう。黒い顔のものもいます。白色~灰色~黒色までいろいろな顔があります。これはなぜでしょうか?

これらの写真を撮影したのは2025年3月28日でした。じつは,ユリカモメが冬毛から夏毛に変わる時期で,個体によって生え変わる時期が少しずれているため,冬毛~生え変わり途中~夏毛のユリカモメが混在していたのです。黒色の顔をよく見てみましょう。くちばしの周りに抜けそうな白い毛が少し残っています。ここからも毛が生え変わったということがわかります。
ユリカモメの英語名は「Black-headed gull」で「黒い頭のカモメ」です。まさに夏毛の特徴を表したものとなっています。英語圏の人が冬毛のユリカモメを見たら混乱しそうです。推測ですが,英語を使っているイギリスは北の方に位置しているので,夏を過ごしにやってきたユリカモメを見ていたため,イギリス人は黒い顔のユリカモメになじみがあったのだと思います。
ユリカモメの変身過程
下の2枚の写真(白顔,黒顔)も2025年3月28日に撮影したのですが,この日に撮影したユリカモメたちの中から,顔の白いのから黒いのまで,その変身過程にある顔を並べてみます。


左上が白顔,右下が黒顔でその中間の顔を順番に並べたのが下の写真です。顔全体が均等に黒に変わるのではなく,目や目の後ろ(人間でいえば耳のあたり)から頭の上の方に帯状に灰色になり,頭の上の方から顔全体に灰色になっていきます。くちばしの周りが一番最後に生え変わります。

まとめ
ユリカモメは身近過ぎてこれまでしっかり観察したことがありませんでした。たまたま,ユリカモメを見たら白色と黒色の顔があり,不思議に思って調べたのがきっかけでした。もう少しすれば,ユリカモメたちは北へ行ってしまうので三河湾では見かけなくなります。つぎに会うまで,しっかり子育てをして元気でいてほしいと思います。