本宮山の春・カエルの卵2週間後

あれこれ

2025年4月12日に本宮山に登りました。2週間前(2025年3月29日),山頂近くの小さな池に産み付けられていたヒキガエルとヤマアカガエルの卵(下の写真)がどうなったか見てきました。今回はその報告をします。
参考)【季節の話題】本宮山の春・カエルの卵 | ふわっとサイエンス

本宮山に見つけたヒキガエルとヤマアカガエルの卵

オタマジャクシが生まれたよ

ヒキガエルとヤマアカガエルの卵が産み付けられていた池の様子を下の写真に示します(2025年4月12日撮影)。ヒキガエルの卵の残骸が一部残っていますが,黒い粒々がたくさん見られます。

卵を見かけてから2週間後の池の様子

黒い粒々をもう少し近くに寄って見てみます。黒い粒々はオタマジャクシでした。オタマジャクシはたくさん集まってじっとしています。

ぱっと見たところ,2種類のオタマジャクシがいます。ひとつはたくさんいるちょっと小さめで色の濃いもの,もうひとつは写真中央付近にいる少し大きめで色の少し薄いものです。ちょっと小さめのものはヒキガエル,少し大きめのものはヤマアカガエルと思われます。

ヒキガエルとヤマアカガエルのオタマジャクシ

ヒキガエルのオタマジャクシには体の横に何か付いているように見えます。さらに拡大して見てみましょう(下の写真)。体の横についていたのは外鰓(がいさい)と呼ばれているもので,いわゆるエラです。ウーパールーパーの体の横についているあれと同じ機能を持ちます。水中の酸素を体に取りこむのに表面積が広いほうが有利なため木が枝分かれしたような形をしています。孵化後数日で,この外鰓はなくなっていきます。
参考)https://gakusyu.shizuoka-c.ed.jp/science/sonota/ronnbunshu/h30/182088.pdf

ヒキガエルのオタマジャクシ,外鰓(がいさい)があるのがわかる

ほとんどは水の底でじっとしていますが,中には泳いでいるものもいます。もう少しすれば,みんな活発に動くようになるでしょう。

泳いでいるオタマジャクシ

この小さな池の様子は昨年の5月頃にも報告しました。そのときにはアカハライモリがいました。今年はまだイモリは見当たりません。イモリが出てくる前にオタマジャクシには大きくなってもらい,少しでも食べられるリスクを小さくして欲しいものです。
参考)【季節の話題】モリアオガエルの卵_2週間後 | ふわっとサイエンス

残念な場所に産み付けられた卵

本宮山の山頂近くには砥鹿神社奥宮があります。その境内にある水たまりにヒキガエルが卵を産んでいました(2025年4月12日撮影)。

水たまりに産み付けられたヒキガエルの卵

しかし,悲しいことにしばらく雨が降らないとこの水たまりま水は干上がってしまいます。すでにその予兆は現れており,水たまりの縁のところには水から出てしまった卵があります。いずれにしろ,卵が孵化してオタマジャクシがカエルになることはありません。もう少し考えて卵を産む場所を決めてほしいと思いました。

水たまりが干上がりつつあり,ヒキガエルの卵が水から出でしまった

まとめ

2週間で池の様子は一変していました。この先,5月にかけてさらに様子が変化していくものと思われます。いのちの息吹を感じる春です。

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