夕日が見える天割れ
2025年9月17日の夕方(17時39分),日没時刻は17時56分なので日没の17分ほど前に空が半分に割れているのに気付きました。この記事の一番最初に示したのがその時の写真です。左半分は夕焼けで赤っぽくなっているのに対し,右半分は夕日が当たらず青っぽい空になっています。以前,「半分青い」というドラマがありましたが,まさしくその通りの空です。写真をよく見ると,きれいな夕日が写っています。夕日の部分を拡大したものが下の写真です。太陽は遠くの山の端にかかり沈もうとしていますが,左右で見れば欠けているところはありません。このような太陽が見えているのに,空の右半分に夕日が当たっておらず青っぽく見えているというのは不思議な気がします。

太陽近くの右側の空が霞んでいてよくわかりませんが,おそらく太陽光を遮るような雲があり,空の右半分に太陽光が届いていないと考えられます。これは「天割れ」と呼ばれます。
天割れと薄明光線の関係
この場合,太陽が見える側に見える「天割れ」なので,薄明光線とも呼ばれます。下図に光芒・薄明光線・天使の梯子・反薄明光線・天割れの関係を示します。天が割れているように見えるのが太陽と反対側の空に見えれば「反薄明光線」です。

インターネットを検索して出てくる記事の中には,無条件で「天割れ=反薄明光線」というような表記をしているものがありますがこの表現は適切ではないと思います。これは,有名な方が反薄明光線で現れた天割れの記事を掲載し,天割れ⇒反薄明光線という表現をしていたのを,「天割れ=反薄明光線」と誤解したものです。AIの要約記事でも同様な不適切表現があったので気を付けた方がよいと感じました。この文章はいくつか不適切表現があります。是非,自分て添削してみてください。また,AIを信じ切ってはだめで,自分でしっかり確認しましょう。
「天割れとは」のAI回答(2025年9月28日,Yahoo検索「天割れとは」に対するAI回答から引用)
天割れとは、夕暮れ時に西の空に見られる気象現象で、入道雲(積乱雲や雄大積雲)の影が放射状に長く伸び、空が割れたように見える現象のことです。
この現象は「反薄明光線(はんはくめいこうせん)」とも呼ばれ、太陽と反対側の空に、長く伸びた雲の影の筋が収束して見えるものです。
まとめ
空が半分に分かれるきれいな天割れを紹介しました。いつも空を見て,普段と違う何かに対する感度を上げておくと,このような珍しい現象を見つけることができます。また,言葉の意味をしっかり確認しAIの間違った回答に振り回されないよう気を付けなければいけないと再確認しました。