2026年1月13日の朝,変形した太陽を見ることができたので紹介します。
周りの様子
前日,名古屋の方で積雪が観測されるほどの強い寒気が入り込んでいました。そのため,この日も朝は冷え込みましたが冬型の気圧配置は緩んでおり,風はほとんどありませんでした。下の写真は蔵王山(田原)の麓の工場群から出る湯気ですがほとんどまっすぐ上に昇っています。

また,冷え込んだおかげで三河湾をはさんだ対岸の陸地には冷気が漂い大気の境目があるように見えます。この冷気の層で上位蜃気楼が見られました。

日の出
日の出の様子です。日の出を観測した位置では,上記の冷気の層の透明度が低く,太陽高度が上がってきて初めてそこを透過する光が見えました。そのため,下の写真を撮ったあと少し観測場所をずらして上位蜃気楼がもう少しはっきり見える場所に移動しました。
また,太陽の形を見るといびつであり,太陽光が通ってくる大気の中で光の曲げられ方に分布があることがわかります。

キノコ型
地面と太陽の間にメラメラとした光が現れました。それはドーム型の太陽を支える柱のように見えます。あるいはキノコのような形といってもよいと思います。

おにぎり型
しばらくすると,キノコの柱は見えなくなりました(下の一番左の写真)。そして,おにぎり型の太陽が残りました。おにぎりはやがて四角っぽくなり,さらに下がとがったおにぎりになりました。

おにぎり型の説明で使用した写真を画像処理し,太陽の輪郭を取り出しました。輪郭の色は左の写真から順番に「黒色⇒赤色⇒青色」としてあります。変形の仕方を調べるため,黒・赤,赤・青の線を重ねて描いてあります。これらの絵を見ると,太陽の横幅が一番大きなところの長さはどれもほぼ同じなことがわかります。このことから,横方向の拡大縮小はほとんどなく,おにぎり型への変形は縦方向の伸び縮みで起きていると推測されます(横方向に拡大縮小があれば太陽の横幅が一番大きなところの幅が変化するはず)。

まとめ
これまで,上位蜃気楼に伴う変形太陽を撮影したかったのですが,なかなかかないませんでした。前回記事(三河湾のグリーンフラッシュ)と今回の観測から,それを見られる条件が少しわかった気がするので今後も観測と考察を続けていこうと思います。
