私の近くの地殻観測

災害に備えよう

これまで幾多の地殻変動があり,北アルプスのような高い山々が形成されてきました。この前の能登半島地震での隆起が4mくらいだとニュースが伝えていましたが,そのような地殻変動が繰り返されてきたのです。地殻変動は地震を伴いますが,社会が複雑になり,インフラ設備や建造物がたくさんある現代社会においては,地震の与えるインパクトは以前とは比べられないくらい大きなものとなってしまいました。今回は,そんな地震に関する観測設備を見てみましょう。

気象庁の観測施設

地震が起こると,そのあとすぐに「どこどこで震度○」というような情報が発表されます。それぞれの場所に観測施設があるのです。皆さんはその観測施設を見たことはありますか?気象庁のホームページを見ると下記サイトに観測点一覧が載っています。
参考)気象庁震度観測点一覧表 https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/kyoshin/jma-shindo.html

下の写真は2019年7月に撮影した愛知県西尾市一色町の震度観測施設です。この施設は2023年7月に観測を終えて移転しているため,いまはありません。しかし,こんな感じで施設があるということをわかってもらえると思います。震度計自体は建物の中に入ってしまっていて見ることができませんが,気象庁が震度計の例を写真で紹介しているので,そちらを参照ください。
参考)気象庁 正確な震度観測を行うために
https://www.data.jma.go.jp/eqev/data/shindo-kansoku/seikakunashindo_set.pdf

次の施設は地震が発生する前,ひずみが蓄積されていく様子を観測する施設です。このような施設も探してみると結構身近にあります。これも,気象庁のホームページにどこにあるか記載されています。
参考)気象庁 ひずみ計観測点 https://www.data.jma.go.jp/svd/eqev/data/nteq/kijyun_obs_points.html

この中で,蒲郡清田の施設を見に行きました。この建物の中に地殻ひずみ計が設置されています。地下に埋まっているので,建物の中に入ったとしても,センサ本体を見ることはできないでしょう。

わたしは仕事で振動センサを使ったり,ひずみ式の圧力センサや荷重センサを使っていたので地震計やひずみと聞いてもなじみがありますが,一般の方にはほとんどなじみのない言葉だと思います。今回も計測器の入っている建屋しか紹介できなかったので,もう少しわかりやすくできないかと感じました。

今回紹介したように関係者が地道に観測を行っているので,このデータが活用され,地震の被害を少しでも軽減できることを願っています。皆さんに,これらの施設を身近に感じていただければ嬉しいです。

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