これまでブルーインパルスの雲について,マニアックに皆さんが着目しない部分についてみてきました。今回はオーソドックスに,ブルーインパルスの作る雲で,皆さんが注目している側の写真を見てみましょう。
私は機械系の設計もやるのですが,形状を測ったり図面を書いたりするときに何が必要かといえば,「基準点をしっかり決める」ということです。その基準に対して,線を引いたり,あるところの寸法を測るのがうまくやるコツです。これに対し,ブルーインパルスが大空に図形を描くとき,どこを基準点にして,どのように描いているのか大変不思議に思います。いまどきだと,高性能なGPSとか使っていそうですが,1964年の東京オリンピックでもブルーインパルスは五輪のマークを描いているので,GPSのない時代からきれいに絵を描ける技を持っていそうです。このあたりに詳しい方がいれば是非レクチャーいただきたいと思います。
浜松基地(2023年10月29日)
2023年の浜松基地オープンベースは大変天気が良く,青空のもとで行われました。そのため,ブルーインパルスのスモークが青空にとても映えてきれいな写真がたくさん撮れました。それらを紹介していきます。
まずは1機がスモークを引いて飛行しています。
つぎは5機が並んで曲線を描いています。
カーブを描き,5機がこちらに近づいてきます。
青空と白いスモークのコントラストがとてもきれいです。
5機が花の広がるように離れていきます。
きれいなハートが描かれました。この日は上空の風が弱かったので,ハートが崩れずにしばらくとどまっています。
そこにハートを貫く矢が描かれました。ハートを貫く矢の位置がバッチリ決まっています。すごい技です。
5機がカーブを描いて上昇します。
今度はループを描きます。
トルネードのように飛行機の軌跡が螺旋を描いています。
3機がカーブを描きます。
Cの字を描きます。
上昇したあと,下降します。
青空に白いスモークがきれいです。
ジェットコースターのようなループを描きました。
星形を描く途中です。星は大きすぎて写真に収まりませんでした。
4機がきれいなカーブを描いています。
小牧基地(2023年3月5日)
2023年3月の小牧基地オープンベースにもブルーインパルスは飛来しました。ただ,天気が曇りで,白いバックに白いスモークで絵を描いていたので,少し残念なものでした。そんな中,浜松基地では見られなかった図形を見せてくれました。輪が5つで花のようなものを描いています。写真はスモークを強調するために,画像処理を加えています。それにしてもきれいな円を描くものです。
ブルーインパルスの写真を一気に見ていただきました。これを入口にして,いろいろな雲にも興味を持っていただけると嬉しいです。